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2008.12.31

12月30日 東京、イスラエル大使館前

イスラエルによるガザ空爆の事件を受けて、緊急にNGOの呼びかけにより

日本の外務省と在日本イスラエル大使館に対して請願の行動が行われた。

私はそのうち、30日午後4時からのイスラエル大使館前の行動に参加した。

既に年末になり、大使館業務が行われているかどうか気になっていたが、

やはり直接申し入れ書を手渡すことはかなわず、郵便箱に投函となったのは残念。

しかし300余名の人々が集まり、この問題に心を寄せていることがわかった。

圧倒的な暴力に対する怒りをより直接的に伝えるべきではないか、NGOのやり方

では生ぬるいとする声も一方であることはメールやメーリングリストを通して

聞いている。しかし今の日本社会の中で市民の共感を得て行う行動で、しかも

これだけ短期の間に立ち上げた行動としてはこれが精一杯ではないだろうか。

私としては、この集まりの中で日本人の知り合いはもちろん、在日外国人の

ムスリムの人々に出会えたことがとても嬉しかった。

ちなみにイラクで12月30日と言えば、2006年にサッダーム・フセインが
処刑された日に当たるが、バグダッドの知人曰く、今年はガザの
ニュースで持ちきりで全てが消し飛んだ様子だとのこと。

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2008.12.28

12月27-28日(大阪―神戸)

12月27日夜、大阪

JIM-NETヨルダン駐在でおなじみの加藤さんの講演会があると言うので

駆け付けた。

(ついでに、ふだんご無沙汰している大阪の皆さんにもお目にかかりたい

という欲もありました。)

ヨルダンでイラク人のがん患者の子どもたちやその家族、イラク難民の

人々に日々接している加藤さんの、これらの人々に対する温かい眼差しが

感じられて、良い講演会でした。予定時間を超えての1時間半のしゃべりが

あっと言う間に感じられた。

しかし、最後にビデオで紹介された難民の男性の声で、「人道支援」という

団体は良く来るけれど、それであなたは私に何をしてくれるのか?という

声は重く響いた。

この講演会のほとぼりも冷めないところで、参加していた友人の携帯電話が

鳴った。相手はこの日は調子が悪く参加できなかった日本滞在中のイラク人の

知人。この知人を通してイスラエルのガザ空爆の第一報、その時点で既に

100人を超える死傷者が出ているとの話が伝えられた。

圧倒的な武力で人々が蹂躙されている時に、「人道支援」はどこまで力を発揮

できるのだろうか。

攻撃を加えている側も自衛の大義名分を振りかざし、最後の最後にわずかな

人道支援物資のルートは確保して、自分たちは人道的な危機を引き起こしては

いないと言う相手に対して。

12月28日昼、神戸

映画「リダクテッド‐真実の価値‐」を観る。東京での公開をすんでで見逃し、

何とか見たいと思っていたところで、神戸で公開されていると聞き、足を

延ばした。この映画はイラク駐留米軍の模様を描いたフィクションである。

フィクションであると断りつつ、しかし、ノンフィクションの装いを凝らして

いるあたりがなかなか巧妙な作品だ。しかし、私は見ていて気分が悪くなった。

真実は真実で伝えて欲しい。私はそう思う。

ちょうど数日前に某ジャーナリストの方と話をする機会があり、報道写真の

報道写真としての在り方と、芸術性は別物だとする議論をしたばかりでも

あった。

この映画は芸術作品としては素晴らしいのだろう(たぶん)、そして監督が

伝えたいメッセージはその方法を取ってでしか伝えられなかったのであろう。

しかし、作品を見た後味は私にとっては良くなかった。内容がショッキング

だということではない。伝えたいメッセージが相容れない訳でもない。

むしろイラク戦争の不条理は伝えてもらいたいメッセージだ。

しかし真実とされる出来事が、逆に芸術性によって虚構に見えてしまった。

それを見ていて居心地が悪いのだった。

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2008.12.16

靴投げ事件と帰国と

 12月7日のイベント日以来、犠牲祭の祝日が続き、ヨルダンでは

公休日となった7日~10日をはさみ、前後の金-土曜の通常の

週末も含めると実質的には5日から13日まで地元の人はほとんど

仕事が手につかない状態だった。

 相手が動いていないと仕事にならないが、自分も全部休んでいる訳

にはいかないので、そこそこに仕事の取りまとめを...などと悠長に

構えている間もなくあっという間にこの期間も過ぎて、ばたばたと

14日の夜にアンマンを発ち、日本へ帰国の途に着いた。

 どうも日本と現地を往復するその時に限って何やら事件が起きると

いうジンクスがあり、今回も気になっていたが、アンマン出発前から

その運命から逃れられないことになった。

 帰国直前の打ち合わせで訪れた某NGOの事務所からアンマンの自宅

アパートへの帰途のタクシーにて、運転手から、「どこから来たのか」

と聞かれた。これは良くあること。

「日本から」と答えると、運転手は「日本か、それは良かった。日本は

良い国だ。」と答える。それもいつものこと。しかしこの運転手は饒舌で、

さらにこう続けた。「日本は良い。それに比べてアメリカはひどい国だ。

ブッシュ大統領はイヌだ。」と言う。

 米国嫌いにしても、大統領がイヌとまで、初対面の乗客に良くそこまで

言うかと、印象的な発言だったが、家に帰ってテレビニュースを見たところ

で合点が行った。

[写真:靴投げ事件を報じるアル・アラビーヤTVの画面]

(帰国便に乗る直前、アンマン国際空港構内カフェにて12月14日深夜)

 バグダッドでの記者会見の席上でイラク人記者がブッシュ大統領に靴を

投げつけ、言ったことばが、「これが別れのキスだ。犬野郎!」、だった。

この記者に対しては、ジャーナリストの姿勢としてこの行動はいかがな

ものかとか、賓客に例を失するなどの批判があることも承知しつつ、しかし、

このような行動を取るに至ったジャーナリストである前にひとりのイラク人

としての心情は良くわかる。

 そして、この行動に同じアラブ人としてヨルダンのタクシー運転手も共感を

憶え、拍手を送っていたのだった。

 2度目に靴を投げたときに「(米軍のために)夫を失った女性、親を失った

子からの贈り物だ」と言ったとされるこの記者の思いも、イラクの人々は

もちろん、他のアラブ諸国の人々にも共感を呼ぶものだった。

 この記者の所属するTV局アル・バグダディーヤはどちらかと言えばスンニ派

寄りのTV局であると聞いていたが、靴を投げた記者がシーア派の記者という

ところも興味深かった。イラク人に共通する米国大統領嫌いの心情にスンニ派も

シーア派もないというところだろう。

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2008.12.07

JVC中東フォーラム

ブログを長らく放置状態にしており、ご無沙汰しております。
放置状態にしていた報いなのか、JVC中東フォーラムのご案内を載せようと
思ったところでこの数日間、こちら(ヨルダン)でのインターネットの回線接続が
悪く、投稿できない状態が続きました。

そんな訳で事前のご案内が掲載できませんでしたが、本日、以下の催しを
開催しました。

本番の最中も回線の状態が悪く、最後のまとめのご挨拶もできませんで、
会場にお越し下さった方々にも大変失礼致しました。

イラクの友人からのメッセージは、「私たちを忘れないで!」これに尽きます。
連絡を取るたびに、外の世界とつながっていること、忘れられていないという
思いが希望になると言われます。
そのようなイラクの人々の思いを大事にしたいですが、この「忘れない」という
ことについては日本の私たちも大きな責任を負っていると私は思います。
それは、私たちはイラクへの戦争を止めることができなかったこと、そして
未だに日本政府に戦争を支持したことへの反省を迫ることができていないこと
です。

加害者であったことを忘れると、また次の被害を引き起こす加害者になりかねない。
このことを肝に銘じる意味でも、私たちはイラクを忘れてはならないと思うのです。

2008年12月7日 
ヨルダン、アンマンにて
メッカへのハッジ(巡礼)の模様を伝えるTV画面を横目に見ながら...


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      JVC中東フォーラム・シンポジウム 12月7日(日)

         「イラク戦争は何をもたらしたのか」         
          
           ~自衛隊の撤退を機に考える~
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 日本政府は今年12月末までに航空自衛隊のイラクでの活動を終了することを表
明しました。国際貢献の名のもとに派遣された自衛隊は陸自、空自ともにイラク
でのすべての活動を終えることになります。

 「大量破壊兵器の保有」や「フセインとアルカイダとの協力」を理由に始まっ
た戦争とその後の混乱は、15万人以上のイラクの人々の命を奪い、暮らしそのも
のを破壊しつくしました。いったいこの戦争と混乱はイラクの人々に何をもたら
したのか、自衛隊はイラクでどのような「貢献」をしたのか、その検証がいま求
められています。

 イラクでの支援活動と日本の市民運動をつなぎ、イラクの「終らない戦争」に
向き合うシンポジウムを開催します。

第1部───
【報告】イラク戦争とその後の混乱は、イラクの人々に何をもたらしたのか
 ■原 文次郎(JVCイラク事業ヨルダン駐在員)+イラク人からのメッセージ
               ・・・ネット中継または電話
 ■吉岡 一 氏 朝日新聞 外報部 元中東アフリカ総局(カイロ)特派員
      『イラク崩壊―米軍占領下、15万人の命はなぜ奪われたのか』著者
 ■佐藤 真紀氏 日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)事務局長

第2部───
【報告】私たちは自衛隊イラク派兵にどう向き合ってきたか
 ■佐藤 博文氏 自衛隊イラク派兵差止訴訟全国弁護団連絡会事務局長、弁護士
 ■谷山 博史 日本国際ボランティアセンター(JVC) 代表理事

第3部───
【パネルディスカッション】イラクの人々と共に私たちは何ができるのか
 吉岡 一 氏、佐藤 博文氏、佐藤 真紀氏、谷山 博史

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【日時】2008年12月7日(日) 13:30~16:30
【会場】明治大学 リバティタワー 1093教室
【住所】千代田区神田駿河台1-1(御茶ノ水駅から徒歩3分)
【地図】http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
【参加費】1000円(JVC会員、明大生・明大教職員は無料)
【主催】日本国際ボランティアセンター(JVC)
    現代史研究会
【協力】自衛隊イラク派兵差止訴訟全国弁護団連絡会
    日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)

【お申込み】日本国際ボランティアセンター(JVC)
TEL 03-3834-2388 info@ngo-jvc.net(担当:広瀬)
http://www.ngo-jvc.net 
※事前にお申し込みください。
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●「JVC中東フォーラム」は、「対テロ戦争」と中東の問題を、JVCが活動
している現場を通して考える場です。様々な立場の方々を招いて、私たちにでき
ることを探ります。

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