« 今、そこにある危機 | トップページ | サダム・フセイン政権崩壊から5年とその後(2) »

2008.04.10

サダム・フセイン政権崩壊から5年とその後(1)

2003年4月9日(その日)

不思議なことに、私にはこの日の記憶がない。
当時、アメリカ滞在中で、イラク戦争開戦時の3月19日(米国現地時間)
のことははっきり記憶しているのだが。
また、5月1日(米国現地時間)にブッシュ大統領が主要な戦闘の終結宣言を
行ったことも記憶している。
この間に4月にニューヨークに行き、911の現場を訪れたことも憶えているの
だが、なぜか4月9日の記憶は飛んでしまっている。

2004年4月9日(1年後)

この日のバグダッド、サダム・フセインの銅像のあった広場に向かう道路は
鉄条網で封鎖され、戦車と消防車が配備されていた。
April092004

近所の道路には米軍の戦車の走行の跡がくっきりと残されていた。
歩道を乗り越え、破壊をものともしない傍若無人さは、まさに米国の
対イラク政策とその後の帰趨を暗示していたように思えなくもない。

Wadachi


2008年3月9日(5年後の現在)

あれから5年。
アル・ジャジーラなどの報道ぶりを見ていると、3月20日よりもこの4月9日の方が
どうも報道が賑やかである。
欧米のメディアがサダム・フセイン政権崩壊の「戦果」を誇りたいということで
あれば理由は分かりやすいのであるが、どうもそれとは異なる雰囲気である。

さて、アル・ジャジーラ英語版などの報道ぶりを見ると、5年経ったものの
出口が見えないイラク戦争の行く末を案じている。開戦責任を問うことはもちろん、
以後の占領政策の失敗、さらにもっと近いところでは昨年(07年)以来の
米軍増派とシーア派のサドル派の停戦宣言を受けて、一時的に見られた
治安の改善が、かりそめの安定ではないかとする見方...

今年の4月9日のバグダッドは不気味な静けさのもとにあったと聞く。
直前になって占領に反対する大規模デモはサドル師の号令で撤回され、
バグダッドは車両通行禁止のもとにあった。
厳重警戒のもとにかろうじて保たれる平和とは何なのか?

この日、バグダッドの代わりにファルージャではスンニ派の人々が
占領軍の早期撤退を求めるデモ行進を行ったと聞く。

200x年3月9日(そして今後)

イラクの人々にとっては現在を生きることが精一杯で、先の
ことは見えないというのが本音であろうかと思う。
むしろ私たち国際社会がイラクの今後にどう向き合うのかが
問われていないだろうか?
(この項続く)

|

« 今、そこにある危機 | トップページ | サダム・フセイン政権崩壊から5年とその後(2) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/7472/40839645

この記事へのトラックバック一覧です: サダム・フセイン政権崩壊から5年とその後(1):

« 今、そこにある危機 | トップページ | サダム・フセイン政権崩壊から5年とその後(2) »