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2007.07.31

1-0で勝ったのは?

Semifinal
<7月25日の準決勝で韓国に勝った後のバグダッド市内>


サッカー、アジアカップ大会でイラク優勝の「奇跡」の興奮は覚めやらず、
まだイラクの人々の話題に上っていると、バグダッドの知人が伝えて来た。

日本が準決勝進出を決めた試合でオーストラリアを破ったところで、
オーストラリア在住の知人から「おめでとう」メールが届いていた。
返信で、「イラクも応援してくれ」と書いたら、引き続きメールが届くように
なった。

イラク優勝を知って、この知人から次のようなメールが届いた。
(ほとんど訳す必要がないとおもうけれど、一応日本語訳をつけます。)

日本とオーストラリアがイラク戦争を支持し、有志連合軍に”軍隊”を
送っていることを考えると複雑な心境だけれど、市民の想いはこんな
ものだと思う。

これを送ってくれたオーストラリアの知人も、元はシンガポール出身の
移民だ。

The score is
【得点のスコアは】

Peace & Harmony       Disunity and Hatred
【平和と調和】          【分裂と憎悪】
1                  0


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2007.07.30

小田 実さんが亡くなる

29日の参議院選挙で自民党の安倍政権に厳しい審判が下された。
しかし、これは、年金問題をはじめとする対応のまずさで自民党が
失点を重ねた結果であり、必ずしも今後の日本の行方を占う争点が
きちんと認識されていたかどうかは疑わしい。
たとえば改憲問題は、重要な争点であるが、真正面から議論されていた
とは言えない。
イラク戦争支持とその後の自衛隊派遣についても、米国やその他の
参戦国では選挙のたびに争点にされながら、日本では主要な争点とは
されていないように思う。

また、世論は移り気なものである。民主党を勝たせ過ぎたことや、今後の
保守的な傾向による揺り戻しには心してかからなくてはいけないと思う。

そして開票速報も出揃った頃に飛び込んできたニュースで作家の小田実さんが
亡くなったと聞いた。

私にしてもべ平連よりは後の世代に当たるので、同時代で小田さんの凄さを
体験した訳ではないが、しかしその名声は聞いていた。

私は護憲平和団体の招きで、2004年の12月8日(真珠湾攻撃/開戦の日)に
池袋で講演会でイラクの話をさせて頂いたが、その時に恐れ多くも小田実さん、
浅井基文先生という大家とご一緒させて頂いた。
後にも先にもあれがただ一度、”あの”小田実さんに出会った時だった。

あれから2年半。
小田実さんは、選挙の結果をどのようにご覧になりながら旅立って行かれたの
だろうか。


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二つの河のライオン 【イラクチーム優勝おめでとう】

July21iraq
<7月21日の準々決勝でベトナムに勝ち、大喜びの様子。バグダッド市内>

~イラクチーム優勝おめでとう~

29日夜、参議院選挙の開票速報が続く中、衛星放送のサッカー中継に
チャンネルを合わせた。

この日、アジアカップサッカー大会の決勝戦で、決勝初進出のイラクは
サウジアラビアと対戦して、過去3回の優勝経験を持つこのチームを倒して
優勝を勝ち取った。

それから数時間後、イラクの首都バグダッドに住む知人とインターネットが
つながり、喜びの声が届いた。

出だしからこうだ。

「過去三度優勝のサウジアラビアを、”二つの河のライオン”として知られる
 イラクチームが初めて進出した決勝戦で1-0で下した。」

”二つの河”という表現にイラク人の誇りが込められている。
もちろん、チグリス河、ユーフラテス河のことだ。
二つの河に挟まれたメソポタミアの大地がイラクの人々の誇りなのだ。

試合を見ていて不覚にも涙を流しそうになった私は、
このようなメッセージを見て、再び熱いものを感じる。

しかし、最初のメッセージに引き続く次のメッセージを目にして
我に帰った。

「これはここ数年間、(2003年の戦争以来)経験したことのない
 祝い事だ。ここ数年にして初めてのことだ。」

ゲームを中継するアナウンサーも、イラクの国内リーグが開催できない
中で、所属する選手は、レバノン、カタール、サウジ、ヨルダンなど
中東の他国のチームに所属しながら普段の練習を続けていることを
紹介し、そのような中で今回の大会のために召集されたチームでありながら、
選手同士の連携プレーにハンデを感じさせない精神力の強さを発揮していると
称えていた。

スタジアムの観衆も、歌を歌ったり、ウエーブをしたりして、選手を鼓舞して
いた。

準々決勝を勝ち進んだ頃から、別のバグダッド在住の知人も言っていた。
「サッカーにシーアもスンナもクルドもない。みんなイラク人として祝っている。」

しかし、祝砲による死者、ケガ人が出たこと、祝勝祝いの群集を狙っての
爆破事件が起きたことを受けて、準々決勝から祝砲の規制が始まり、
決勝戦の当日はバグダッドでは車両通行規制が敷かれたとも聞く。

治安状況が厳しい現実は相変わらずだ。
しかも時期は真夏の真っ最中でありながら、電力供給が止まっていて、
ここ数日間は暑くてたまらず夜も良く眠れないとも言って来ている。

知人の祝勝のメッセージは以下の文章で締めくくられている。
「この試合を通して、私たち(イラク人)が平和の精神にあふれているという印象を
 世界の人々が持ってくれればこの上ない喜びだ。」
「信じて欲しい。多くのイラク人がこのような、武器を使ってではない戦いの精神を
 持っているのだということを。」

そう、信じられる。イラクサッカーチームの戦いぶりを見てそう思う。

【補足】
例えば、次のような記事も、サッカーを通して、イラクの一体感が高まる様子を
伝えています。(1次予選後の記事、英文)
Iraq finds unity on the global soccer field
http://www.iht.com/articles/2007/07/20/news/baghdad.php


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2007.07.27

パレスチナ・ガザ地区はどうなっているのか?

イラク関係でアラブ各国に関わりを持っている間はいろいろな制約が
ありまして、イスラエル占領下のパレスチナ地区への渡航が思うほど
簡単ではありません。
そんなわけで、いつもヨルダンという至近距離にいながら、パレスチナに
足を運べないことを残念に思っています。
(今はとりあえず日本にいますが。)

このところのパレスチナ情勢の動きを心配に思いながら、実際にガザで
何が起こっているのかを知る機会が少ないという状態でした。
そんなところでこの28日にイベント開催です。

私はどちらかと言うと主催者側に近いのですが、いち参加者として今回の
催しは大変楽しみにしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■7/28■ 緊急シンポジウム「内紛と分裂? パレスチナはどうなるのか」
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「封鎖で主要食料も医療品もまもなく底をついてしまう。150万人の住民は危機
的な状況だ」。ガザ地区のNGOから悲鳴のような報告書が届いています。

いまパレスチナは危機的な状況です。昨年来、断続的に続いていたハマスとファ
タハの抗争は、6月中旬、ハマスによるガザ地区制圧という事態にまで発展しま
した。アッバス自治政府議長はヨルダン川西岸で非常事態内閣の設立を宣言、こ
れによって、パレスチナはハマスが統治するガザ地区と、ファタハ統治の西岸と
に二分されるという最悪の状況に陥ってしまいました。

アッバス議長を支援するため欧米諸国は経済支援を再開しました。しかしその
恩恵がガザ住民及ぶかどうかはまだ不透明です。「ハマス封じ」のためにガザ地
区の封鎖はいっそう強化され、住民の生活困窮は極限に達することが予想されま
す。一方、西岸への内紛拡大も懸念されます。

このような事態はなぜ起きてしまったのか。パレスチナの民衆は今、どういう
状況のなかで、どのような思いで生活しているのか。これからパレスチナはどう
なっていくのか。これが中東・国際情勢にどういう影響を及ぼすのか。そして、
いま私たちは何ができるのか――

この緊急事態に、長くパレスチナと関わってきた専門家、ジャーナリスト、そ
してNGOスタッフが集まり、また現地からの声を交え、報告・議論します。ぜひ
ご参加ください。

【映像上映】
・「ジェニン侵攻から5年 被害者たちは今」(30分)
     ――ジェニン住民の"ハマス"観――
・「06年夏・ガザ住民が語る『内部抗争』」(5分)
・「自治政府と治安警察の実態」(10分)
 (いずれも撮影・編集/土井敏邦)

【パネルディスカッション】
1)なぜこの事態は起こったのか
2)ハマスによる制圧後のガザはどういう状況なのか
3)今後パレスチナはどうなるのか
4)日本・私たちは何ができるのか/何をすべきか
 ■出演者 (敬称略)
  ・臼杵陽(日本女子大学文学部教授)
  ・川上泰徳(『朝日新聞』編集委員・前中東総局長/ビデオ出演)
  ・樋口直樹(『毎日新聞』外信部・前エルサレム支局長)
  ・藤屋リカ(日本国際ボランティアセンター〔JVC〕・パレスチナ事業担当)
      (現地駐在員からの最新ガザ現地情報を報告)
  ・土井敏邦(ジャーナリスト)(司会)
 ■電話インタビュー (敬称略)
  ・ラジ・スラーニ
  (NGO「パレスチナ人権センター」代表)
  ・ハナン・エルクルドゥ
  (NGO「アルド・エル・インサーン(人間の大地)
   ハンユニス・センター代表)

【日時】7月28日(土)14:00~18:00(開場13:30)
【会場】文京区民センター  3F会議室 3-A
【住所】東京都文京区本郷4-15-14 TEL:03-3814-6731
【最寄駅】 都営三田線春日駅、地下鉄丸の内線後楽園駅、JR水道橋駅
【地図】http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_academy_shisetsu_gakusyubunka_kumincenter.html


【参加費】1000円(学生は800円)
※参加費から経費を差し引いた金額は、ガザ地区の支援に当てられます

【主催】 日本国際ボランティアセンター (JVC)
     土井敏邦 パレスチナ記録の会
【お申し込み】日本国際ボランティアセンター (JVC)
TEL:03-3834-2388、jvc-jer@ngo-jvc.net 担当:藤屋

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2007.07.04

帰国のお知らせ

今回のヨルダン滞在も1ヶ月を超えたところで、滞在許可が切れるので、
一時出国と言うことで6月26日から30日までシリアのダマスカスに行って
来ました。

その辺のお話も書きたいところながら、そうそうしているうちに、帰国の
タイミングとなってしまいました。
とりあえず7月4日にアンマンを発って5日の夜に成田着で戻ります。
...と言いますか、既にもうアンマンの空港におりまして、搭乗待ちに
なっているのですが、乗る予定の飛行機の予定出発時刻が2時間半
以上も遅れています。
なので、待ち時間の間を無線インターネットでつないでいます。

成田に着くまでにこれから2回乗り継ぐ必要があるのですが、無事に
乗り継げるのだろうか。...とだんだん不安になって来ています。


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