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2005.10.31

ライラ・アルカドル(2005年)

ラマダン月は最後の10日間が大切な日とされる。
とりわけラマダン月27日は聖典クルアン(コーラン)が下された日として
最も重要な日に当たるという。
このことは昨年にも書いた(11月11日の項目参照)
2004年は11月9日がこの日に当たったわけだが、この日と前後して
ファルージャへの包囲攻撃が激化していたことも1年前のこととして
忘れてはいけない。
今年、2005年のラマダン月27日は10月30日だった。
この日が無事に迎えられることを願っていたが、インド、デリー市内で
前夜の29日の晩に爆破事件が起きた、ヒンドゥー教とイスラム教、
それぞれのお祭りを前に賑わう時期を狙っての事件と報じられているが、
動機など詳細は良くわかっていない。
この国にとっては地震災害の最中でもあり、よりによってこの時期にとも
思うが、相手も時期も選ばないのがテロ行為の恐ろしさか。
しかし天災と違って人災は何とか防ぎたいものだ。
力でもってテロを防ごうという「対テロ戦争」の考えには賛成できないが。

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2005.10.27

イラク医療支援報告会のお知らせ

【報告会のお知らせ】
こちらへの掲載が直前になってしまいましたが、
28日にJIM-NET主催でイラク医療支援に関する最新の状況を
お伝えする報告会を行いますので、よろしかったらお越し下さい。
お二人ともヨルダンでは大変お世話になりました。
私も日本にいたら話を伺いたいところですがかないません。
皆様よろしくお願い致します。

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医師と看護師による
「ヨルダンからみたイラク医療支援の現実」
講師:井下俊 (医師) 吉野都 (看護師)
司会:佐藤真紀(JIM-NET事務局長)
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イラクでは、憲法の制定をめぐり治安が悪化しています。
戦火を逃れ白血病の治療にヨルダンにやってくる家族。
日本人がイラク国内で活動するのが難しい中、今年2月から
隣国ヨルダンのアンマンでイラクの医師たちと医療支援調整を
行ってきた井下医師がこのたび帰国。今までの振り返りと今後の
支援についてお話をうかがいます。また、2002年からヨルダンで
イラク難民をみまもり続けた吉野都看護師を特別ゲストに迎え、
今イラク難民に何が起きているのか最新の情報を報告して
いただきます。


日時:10月28日(金曜日)
 18時30分開場
 19時開演
場所:カタログハウス 本社ビル地下2階
 東京都渋谷区代々木2-12-2 
地図はこちら
http://www.cataloghouse.co.jp/shop/tokyo/index.html

参加費 500円 
主催:JIM-NET 
協力:カタログハウス、日本国際ボランティアセンター(JVC)
問い合わせ 0263-46-4218(JIM-NET)
        090-54122977
        E-mail: makisato@jca.apc.org

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井下 俊 (医師:JIM-NET医療コーディネーター)
1963年、徳島生まれ。医師(血液学) 西チモールや
パレスチナ、コソボなどで活動。劣化ウラン弾による
健康被害に関心を持ち、2003年にはイラクで調査活動。
2005年2月からは、JIM-NETヨルダン医療コーディネーター
としてアンマンに滞在し、医療専門家として、現地の医師たちと
日本からの支援活動の間に立ち、より効率的な支援の道筋を
示している。6月にはブリュッセル(ベルギー)で行われたウラン
兵器禁止を求めるICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)の
総会に出席し、イラクにおける劣化ウラン兵器による健康被害の
実態を報告。

吉野都
看護師。学生時代にパレスチナ難民、アフガニスタン難民の
ためのボランティア活動に関わる。
2002年4月から2003年10月までJVC中東の医療支援担当として
パレスチナ、ヨルダン、イラクで活動、難民の妊産婦支援等を
立ち上げ従事する。現在は大学院で助産学を勉強中。

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dr_inoshitas

(活動中の井下医師:
ヨルダンのキングフセインガンセンターにて)


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2005.10.26

イラク憲法草案が信任された

Constitution
(BBC Worldの画面より、開票作業の様子)

遅れに遅れていたイラク憲法草案の国民投票の結果が発表された。
選挙管理委員会も国連も投票の課程で不正はなかったと胸を張る。
事実として不正がなかったとしても、そう思わない人も少なくないので、
気になる。
アルジャジーラの報道を見ていたヨルダン人の知り合いは、ニナヴェ州など
鍵になる州の投票結果がその州内での票数カウントでなくて、バグダッドなど
他の州に投票箱を移してのカウントになっていることに疑問の声を上げているし、
バスラ在住のあるイラク人の知り合いは、「米国の傀儡が書いた草案など
信任できないので投票に行かなかった」と言う。
ヨルダン在住のイラク人も、スンニ派中心のアンバールとサラハッディーンでの
否決に続いて第3の州で否決の可能性のあった二ナヴェ州で、否決に必要な
3分の2の票に至らなかった(最終発表で賛成44.92%、反対55.08%)のは、
投票箱の差し替えなどの不正があったからだと言っている始末だ。

私自身は、イラクの将来にとって様々の問題を抱えながらも、とにかくたたき台
として何かを始めなくてはならないとすれば、信任するしかなかったのかと考えず
にはいられない。
しかし一方で、アメリカから、これもイラクの民主化の表れだと言う声が聞こえて
きたり、ある解説者によれば、アメリカ合衆国憲法でも、最初から信任票が
大多数だったわけではなくて、憲法の修正を繰り返しながら民主主義が
形作られた歴史があると言うに至っては、しかしそれはちょっと違うのでは
ないかと思う。
アメリカの民主化の歴史を説教されても、イラク人にとっては大きなお世話では
ないだろうか。

イラク憲法草案が信任されたこの日に、イラク戦争以来のアメリカ兵の死者が
2000名に達したと伝えられている。また、最終報告に至っていないと断り
ながらも、2月14日のレバノン前首相ラフィック・ハリリ氏の暗殺に関する
国連の調査報告ではシリア政府の高官の関与が疑われており、米国その他の
各国からシリアへの風当たりが強くなっている。
2003年のイラク戦争前のサダム・フセイン政権への風当たりの強さと
同じものを感じて嫌な予感がする。

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2005.10.25

「パレスチナホテル爆破」の報に接して

hotel_blast
(BBCWorldの画面より)

「タル・アファルでもまだ数千人単位の避難民が近郊の村落やモスル
市内で支援を必要としている」
「23日でWaterGate作戦が終了したと言われているアンバール州
ハディーサ近郊でも、避難民の数が4230家族に達している(人口に
換算するとこの8倍から10倍です)」
国連関係の緊急会議でこのような深刻な報告を聞いた後に家に戻り、
TVをつけると緊急ニュースが報じられていた。画面は煙で見えない。
何だろうと思っていると、バグダッドのパレスチナホテルの前の広場で
爆破だと言う。
この報道を聞いて最初に気にしたのはイラク人の知り合いの安否だ。
いつものほほんといしているAさんは、電話口ではさすがに緊張していた。
無事だと聞いてとりあえずこちらの方が安心した。
「ちょうど外出先から帰宅して、ラマダンの断食明けの食事(イフタール)を
摂っていたら大きな爆発音がして家が揺れた。近いので何かと思って
近所中家を飛び出して爆発音のした方向を見た。煙が出ていたが、何だか
わからなかった。」と言うのがとりあえずの報告。

後からイラクTVを見ていたら日本語の音声もマイクが拾っていた
ので、各国のマスコミが拠点にしているホテルということもあって、
どこも一斉に同じところから報道している様だった。
しかし、これだけマスコミで一斉報道すれば、実行犯にしてみれば思う壺。
悪い癖だと思うのは、これだけ目だってしかも映像が取れていれば
一斉報道するものの、アンバール州などで現在進行中の軍事作戦による
民間人被害については、現場の映像が撮れないこともあってか、なかなか
伝えられないこと。
どちらがイラク人にとって深刻なのかと考えると、難しい問題だ。

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2005.10.22

ちょっと留守にしていました

イラク憲法草案の国民投票の結果発表を気にしながら
しばらくヨルダンを留守にしていました。
(ちなみに東隣の某国に行っていたわけではありません)
この間のサダムフセインの裁判のTV中継を見逃したのは残念。
中継を見たヨルダンのイラク人やパレスチナ人の知人はどちらかと
言えばサダムに同情的なだけに、やせていても威厳を失わない姿は
さすがに立派だったと評していましたが。

Newspaper
(「鳥かごの中の独裁者」の見出しのついた新聞。
 ちなみにこの空港の売店にはマイケルムーアの本と
サダムフセインに関する本が同じ本棚に置いてあったり
しました。)
Saddam

この国に着いたときに、預け荷物の引き取りを待っていると、
次々とコンベヤーに乗って流れてきたのがポリタンク入りの水。
これを引き取っているのも普通の人です。
後から聞いたらこれはマッカ(メッカ)近郊の聖なる泉の水、
ザムザムなのだそうです。
ZamZam

逆にアンマンに戻ってきた時に、荷物引取りで気が付いたのが
この広告の看板。
イラクに行くなら防弾装甲車をどうぞ!
そう言われればそうなんですが、こういう商売っ気を見せられると
ちょっと腰が引けてしまいます。
armored_car


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2005.10.16

インティハバート!

10月15日はイラク憲法草案の賛否を問う国民投票がつつがなく
行われた...と言うことに一応なっているらしい。

BBC、ユーロニュース、アルアラビーヤ、アルジャジーラ、シャルキーヤ、
バグダディーヤ、イラキーヤ...などなど、こちらで視聴できるTV局を
軒並みはしごして様子を知ろうとしても、結局どういうことになっているのか
良くわからない。

概ね悲観的な予想に反して投票所などに対する武装勢力からの攻撃が
少なかったことを歓迎する論調だが、13日から丸々4日間を祝日にして
すべての公共機関や学校などを閉め、もちろん国境も閉めるなどした上、
夜間外出禁止令を夜10時から朝6時まで延長(以前は午前零時から)し、
当日の車の使用を禁止するなど、徹底した安全対策を取っているので、
当日がこれだけ静かなのもある意味では当然とも言えるかもしれない。
しかしそれでも前日の14日の晩は送電線が切断されるなどして、首都
バグダッドと南部のバスラの2大都市では日没後から大停電が起き、
真っ暗闇となったと伝えられている。

肝心の投票の結果が気になるが、アンマンで会った何人かのイラク人も、
私が「きょうはイラクにとって特別な日になるのでしょう?」などと水を向けて
みても、白けていることはなはだしい。

何しろ、今の政府に愛想をつかしてヨルダンに来ている人が多いので、
「初めから投票に操作が入っていて7割方賛成だと結果が決まっているのさ」
などと言う人まで出る始末だ。

確かにアンバール州などイラク西部地区では武力衝突により生活が
脅かされている人々が多く投票に行くどころではないと言う。
アラブ系スンニ派の多いこの地域でNOという投票をさせないために
武力攻撃が行われているのだとまで言う人もいる。
断片的に伝えられる情報によると、スンニ地域では高い投票率を記録して
NOの票が多いなどとも伝えられているが、一向に全体の状況がわからない。
クルド地域では7割以上になるとした投票率の予想に反して、投票所に
足を運ぶ人が少なく、有権者の3割程度で、前回の暫定国民議会選挙の
時ほどの盛り上がりが見られないとする報道もあるが、これが全体に与える
影響ともなると何とも言えない。

ここは下手な詮索をするよりも、公式の発表を待つしかないと思い至った頃に
イラキーヤTVから政治家と思しき演説の合間に子どもたちの歌が流れて来た。
演台に数名の男の子たちが呼ばれて歌っている。
インティハバート(選挙)とナアン(Yes)という言葉は何度でも繰り返されていて
聞き取れる。
どうもYESの投票に行こうという歌らしい。
なにやらこんな歌まで披露されると、サダム政権時代の選挙で圧倒的な
信任票を集めた時のキャンペーンに似ているように思えて気分が悪い。
いまだに「インティハバート!」のフレーズが頭から離れない。

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2005.10.09

国際電話で生出演

10月8日昼(日本時間では19時過ぎ)から国際電話で
イラク・ホープ・ネットワークのメンバーらによる
「イラク”命の水”支援プロジェクト」の緊急報告会に急遽参加しました。
このブログでも報告会の件を事前告知すれば良かったのですが、
自分の手がけている緊急支援の対応のこともあり、一杯一杯でした。

8日の報告会ではイラクの現状をお伝えするということで、
9月のタル・アファルの攻撃の際の避難民の状況に始まり、
今まで続いているイラク西部アンバール州での3つの武装勢力
掃討作戦と、それによる民間人の犠牲者が出るなどの影響を
10分間に渡りしゃべらせて頂きました。

もともとしゃべりが得意でないところが、聴衆の皆さんの反応が
見えないところで10分間話しっぱなしというのは結構きついものが
ありました。
後からそれなりに好評だったと伺って胸を撫で下ろしています。

国際電話での生出演というのは、以前に東京FMの朝のニュース番組
(こちらの時間では深夜)に出させていただいたことがありますが、
この時は3分間で要領良く話す必要があり、自分としては初めての
緊張も災いして、なかなかうまく行かなかった覚えがあります。

自分のことはともかく、このイラク・ホープ・ネットワークでは、
イラク支援に関わるNGOの関係者や個人ボランティアとその
支援者がいい感じでつながっています。
このようなネットワークを通して、イラクの将来につながる希望も、
私たちの日本の生活からほど遠くない、その延長線にあるんだと
実感していただけるとありがたいと思っています。

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2005.10.07

ラマダンの楽しみ

私もこちらの習慣を身をもって知るためにラマダンの間の
断食を可能な範囲で実行しています。
日の出から日の入りまでの間、水を飲むことも含めて
一切口にする物を絶ちます。
タバコも吸えないので、ヘビースモーカーの知人のヨルダン人は
苦しんでいます。
それならラマダンを機会に止めてしまえばと言うと、日没後の
断食明けの一服が実にうまいのだと負け惜しみを言っています。
その彼も好きなのが、カターエフというこの時期だけに作る菓子。
見たところでは小さめのホットケーキかワッフルのような形で
売っていますが、これにナッツ類やチーズを巻き込んで蜜をかけて
食べるのが最終的な形です。
K-ramadan

ラマダン期間中は日中はどの飲食店も休業状態。
街角のジューススタンドもお持ち帰り専用になります。
(普段はにぎわうアラブ煙草のカフェも閑古鳥)
Al-ramadan

実際はラマダン期間中の方が断食明けに家族が集まって会食を
するので食べ物をはじめとして消費は全体的に増えるとか。
確かにお店は特売で賑わい、両手に買い物袋を抱えた人も普段より
多く見かけます。
(賑わうダウンタウンの市場で売っていたデーツやしの実)
Dates-ramadan

しかし気をつけなくてはいけないのは車の運転と渋滞。
会社の営業時間は普段より短く、午後1時過ぎにはほぼ終わってしまい、
それから帰宅して断食明けの食卓に間に合うために先を急ぐので
街中は大渋滞。その上、午後のこの時間帯は断食で空腹のピークに
達している時間。気が荒くなっているので皆さん運転が荒く、必然的に
交通事故が多い。
モハマドの時代には交通事故まで考える必要はなかったのでしょうが
文明生活と伝統が折り合うのもなかなか苦労がありそうです。
Jutai-ramadan

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2005.10.06

これぞ朝令暮改

憲法草案の賛否投票も近づき、バグダッド市内でも検問所が増えて
行き来をするのが難しくなってきたと聞いた。

その憲法草案の賛否投票について、ここ数日で奇妙な動きがあった。
(情報はBBCの報道)

まず10月2日(日)に開かれたイラク移行国民議会で憲法賛否投票の規定を
変更したとの報道。
国連はイラクの規定変更を非難(BBC、英文)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/middle_east/4309164.stm

この規定の変更を、国連は国際基準に違反する重大な変更だとして
批判している。
要するに規定の変更は、
1)賛成は全投票の1/2以上、否決は全投票の2/3で有効とする
という規定から、

2)賛成は全投票の1/2以上、否決は登録済みの全有権者数の
  2/3で有効とする

への変更となった。

規定の変更の結果、憲法草案が否決される場合のハードルがより高く
なったわけだ。

そして、きょうの報道(5日)によると、移行国民議会で議決の結果、
これを再修正して元の規定に戻したとのこと。

イラクは憲法草案賛否投票のルールをUターンさせた
(BBC、英文)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4311690.stm

国連の批判に耳を傾けて修正したのを評価するとしても、
どういういきさつでそもそも最初の規定変更に至り、
そしてそれを戻したのか、首を傾げたくなる。

Con-Draft
(写真はイラクでの憲法草案のパンフレット配布の模様。
Euro NewsのTV画面より)

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”アラブスンニ武装勢力”の連呼

イラク国内で連日のように爆破事件が起き、民間人の
犠牲者が出ていることには胸が痛む。

しかし、検証が十分なされているのか不明なままで、
「犯人はアラブスンニ派武装勢力」「被害者はシーア派」という
報道が繰り返され、何となくそれに慣らされているのが怖い。
こういう報道の繰り返しによって、知らず知らずのうちに
事実がそういうものだと思うように刷り込まれている恐れは
ないだろうか。
「シーア派勢力によるスンニ派殺害」のケースも決して少なくないし、
そもそも、加害者や被害者がそのような宗派にそれぞれ属している
からと言って、宗派の違いが直接の動機付けになっていると単純に
言えるのだろうか。
個々の事実に即して冷静に判断したいものだ。

そんなことを考えていたら、英国発の情報で、バスラでの英軍兵士
殺害に使われた兵器がイランから持ち込まれたものだと指摘する
情報が伝えられて来ている。
一方で、イランがイラクに対する政治的な影響力を及ぼしている
として、サウジの外務大臣が非難しており、これに抗議してイランの
大臣がサウジ訪問を取り止めたとの報道も伝えられている。
隣国同士がイラクへの関与を巡って政治的な駆け引きを強めているとも
言えよう。
ニュースの読み方もなかなか一筋縄でいかなくなって来た。

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2005.10.04

ラマダン入り

「ラマダン・カリーム!」
「ラマダン・ムバラク!」
(ラマダンおめでとう)

ramadan_rest

ヨルダンでは10月3日の晩(4日零時)からラマダンに入った。
地元のTV局では宗教指導者の姿が画面に映り、
これからラマダンだと宣言したとか。
2月からヨルダン滞在で仕事をされていたJIM-NETの
井下医師がもうすぐ帰国される予定なので、お別れの夕食会に
お誘いしたところ、レストランもすっかりラマダン一色になっていた。
キーボードとリズムボックスでアラブ音楽の演奏と歌つきの
ステージも演奏者はイラク人だった。
今はヨルダンも、危険を避けて逃げて来るイラク難民が増えて
すっかりイラク色が強くなっている。
しかし、ラマダンに合わせて帰国する流れもあるようで、
先週からヨルダン滞在で、昨日には帰る予定だった
ある知人は、イラク行きの車がつかまえられなかったと言って
出発が一日延びている。

(写真はレストラン前の店先に登場したラマダンを祝う
お囃子と踊り。
ラクダの舞いは、日本の正月の獅子舞を思い起こさせた。)
ramadan_rakuda

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2005.10.02

暴力の連鎖

Qaim1003
(写真追加: 10月3日、カイム付近での米軍の攻撃)

JVCのイラク緊急支援への呼びかけの中では、武装勢力と、それを
掃討しようとする勢力の双方に対して、これ以上の無用な一般市民に対する
殺戮を避けて欲しいという意味で、象徴的な例として医療機関に対する攻撃を
取り上げ、これを止めて欲しいと訴えたつもりだ。

そうこうしている間にも連日爆破事件は起き、BBC報道によれば、28-30日の
3日間の間にバラドなどで合計114名の死者が出る事態となっている。
これをテロと呼ぶ報道に私たちは慣らされてしまった。
確かに無辜の一般市民を巻き込む惨劇はテロ行為として非難するに値する。
一方で、この「テロ行為」の実態を私たちはどこまで事実として把握している
だろうか?
市民が犠牲になっているのは動かし難い事実だが、ではその犯人は?
イラク警察が犯人を特定できるほどの徹底捜査をしているとは思えないと、
私の知人のイラク人は言う。
実際には事実が未確認のまま、報道では「犯人像」が一人歩きしては
いないだろうか?
最近は犯人はもっぱらスンニ派武装勢力であるとされ、犠牲者はシーア派が
狙われているという。
しかし、一方でスンニ派の人々が犠牲になってもシーア派ほどには取り上げ
られないとか、スンニだシーアだと分けることがそもそもおかしいので、同じく
イラク人として扱って欲しいと言う声も聞こえて来ている。

暴力の連鎖というのも、結構便利に使われてしまっている表現だ。
しかし、物事には始まりがあり、終わりがあるはずなので、誰が最初に
仕掛けたのか、そして終わるためには誰が暴力の発動を自制しなくては
ならないのかを考えずに、「連鎖」の言葉でわかったつもりになっては
いないだろうか。

もう、兎に角どちらも終わりにして欲しいと思っているところで
米軍がシリア国境のカイム近郊のサダ地区で1000人もの地上部隊を
投入して本格攻撃を始め、この作戦(コード名”鉄槌作戦”)によって
子ども3名を含む10名の民間人犠牲者が早くも出ているという。
(BBCの報道)
私の耳にしたBBCの衛星放送では、犠牲者を運び出そうとした
救急車も撃たれるという例があったと伝えていた。

しかし、その報道もまたより大きな暴力(バリ島爆破事件)によって
かき消されている。

Anah0923
(写真: JVC緊急救援での医薬品配布
 =9月23日カイムの隣のアナ地区の診療所にて)

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2005.10.01

冬時間

9月30日(29日の深夜)に時計の針を1時間戻して
アンマンは冬時間に入った。
これでグリニッジ時間+2時間(日本時間マイナス7時間)に
なったことになる。
10月4日(月齢の確認によっては5日)に予定されている
ラマダン入りを前に、街もそろそろ準備が整いつつある。
お店の飾りもそれらしい雰囲気になってきた。

ramadan_light

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